ついでにWBのお話を。(その3・最終) [管理人の独り言]
さてラストは、「じゃ、実際はどうなるのー」ってお話です。
ここまで2回にわたって「色温度」と「ホワイトバランス」のお話をしてきました。
では実際に撮影するときには、どう考えればいいの?って事になりますよね。
普段RAWで撮っておられる方は、特に考える必要もなくて、現像時にホワイトバランスを動かすとパソコン画面に表示されている写真の色も変わりますので、お好みの色になるように調整するだけです。
そうして作業しておられる方は、ここまで書いてきたことなど先刻御承知でしょう。
ではRAWじゃなくJPEGで撮っておられる方はどうするかですね。
ホワイトバランスを変えることで赤黄色~青に写真の色が変わりますが、赤黄色になるか、青になるかは、撮影時の光源とカメラのホワイトバランスの組み合わせで決まります。
あ、意図的に色を変えようって話ですから、オートホワイトバランス(AWB)はダメですよ。
カメラが勝手に合わせちゃいますからね。
さて赤黄色く写るか、青く写るかですが・・・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=+の場合・・・青くなります。
逆に・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=-の場合・・・赤黄色くなります。
また・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=0(ゼロ)の場合・・・白いものが白く写ります。
カメラにはホワイトバランスの設定がありますよね。
晴れマークとか、曇マークとか、蛍光灯マークとか・・・・・マークの種類はメーカーでマチマチですが、みなさんがお持ちのカメラにもついているはずです。
このマークには、あらかじめ決まった色温度が割付けられています。
例えば、管理人の使っているカメラだと・・・・・
電球マーク・・・2850K
蛍光灯・・・・・3800K
晴れ・・・・・・5500K
曇り・・・・・・6500K
日陰・・・・・・7500K といった具合です。
これに対し、実際の光源は・・・・・
朝焼けや夕焼け・・・約2000K~3000K
通常の太陽光・・・・約5000K~6000K
澄み切った青空・・・約6500K
人工光だと・・・・・
電球や蛍光灯(電球色)・・・約3000K
蛍光灯(昼白色)・・・・・・約5000K
蛍光灯(昼光色)・・・・・・約6500K
メーカーやモノによって差が有りますが、概ねこんなところです。
この数値を先ほどの式に当てはめて見ましょう。
「通常の太陽光(仮に5500Kとします)の下で晴れマークにして撮った場合」
5500K-5500K=0
この場合、白いものは白く・・・つまりモノの色が概ねそのまま写ります。
「通常の太陽光の下で電球マークにして撮った場合」
5000K-2850K=2150(つまりプラス)
この場合、写真は青くなります。
また「蛍光灯マークにして撮った場合」
5000K-3800K=1200(これもプラス)
この場合も写真は青く写りますが、電球マークで撮ったときより、光源との色温度差が小さいので電球マークで撮ったときよりは抑えられた青さになります。
次に「電球色の蛍光灯下で晴れマークで撮る」とどうなるでしょうか?
3000K-5500K=-2500K(つまりマイナス)
この場合、写真は赤黄色く写ります。
さらに「カメラを日陰マークにセット」すると・・・
3000K-7500K=-4500K(さらにマイナス)
晴れマークから曇りマークに変えたことで、さらに差分がマイナス側に大きくなりました。
つまり、晴れマークで撮ったときよりももっと赤黄色く写るということになります。
理屈は上記のようになっていますので、上手く撮影に応用していただくと「ホワイトバランスをフィルター代わり」に使えるということです。
例えば・・・・・
夕焼けをオートホワイトバランスにして撮ると、夕焼けの色温度である2000Kに(基本的に)カメラは合わせようとします。
すると光源とカメラのホワイトバランスの設定は近づき、引き算をしても差分が小さくなり(カメラがオートで合わせようとするため)ますので、折角の夕焼けの赤みを失う方向にオートホワイトバランスは作用してしまいます。
この場合、晴れマークや曇りマークにセットして撮ると、差分が大きくなり夕焼けらしい赤みが再現された写真を得ることができます。
これは電球が照明に使われている部屋でも同じで、カメラのホワイトバランスを晴れや曇りにして撮ると、電球らしい温かみのあるイメージを写真上に再現できます。
あ、ストロボは使っちゃだめですよ。(笑)
ストロボは5000Kとか5500Kの光源なので、折角の電球の赤黄色い光を消してしまいますので。
また、逆に・・・・・
澄み切った青空の日に晴れマークで撮ると 「6500K-5500K=1000」 となり、より青く澄んだ感じに表現する事ができます。
こんな感じで上手く使ってくださいね。
カメラによっては、ホワイトバランスに任意の色温度を設定できるものもありますので、お手持ちのカメラの取扱説明書でホワイトバランスのところを見てください。
多くの場合、「晴れマークだと何K」というような情報も書いてありますので必ず参考になるハズです。
取説なんてもんは、こんな時でないと見ないもんなので、「あー、こんなこと書いてあったんか」ってのを体験して、たまには役立ててやってくださいね。
では、3回にわたって書いてきた色温度とホワイトバランスのお話はこれでおしまいです。
長々と失礼いたしました。
またなにかあれば、こんな記事を書くかもしれませんが、基本的にはないと思います。(笑)
今回だけ御容赦いただきますようお願い申し上げます。
ここまで2回にわたって「色温度」と「ホワイトバランス」のお話をしてきました。
では実際に撮影するときには、どう考えればいいの?って事になりますよね。
普段RAWで撮っておられる方は、特に考える必要もなくて、現像時にホワイトバランスを動かすとパソコン画面に表示されている写真の色も変わりますので、お好みの色になるように調整するだけです。
そうして作業しておられる方は、ここまで書いてきたことなど先刻御承知でしょう。
ではRAWじゃなくJPEGで撮っておられる方はどうするかですね。
ホワイトバランスを変えることで赤黄色~青に写真の色が変わりますが、赤黄色になるか、青になるかは、撮影時の光源とカメラのホワイトバランスの組み合わせで決まります。
あ、意図的に色を変えようって話ですから、オートホワイトバランス(AWB)はダメですよ。
カメラが勝手に合わせちゃいますからね。
さて赤黄色く写るか、青く写るかですが・・・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=+の場合・・・青くなります。
逆に・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=-の場合・・・赤黄色くなります。
また・・・
光源の色温度-カメラのホワイトバランス設定=0(ゼロ)の場合・・・白いものが白く写ります。
カメラにはホワイトバランスの設定がありますよね。
晴れマークとか、曇マークとか、蛍光灯マークとか・・・・・マークの種類はメーカーでマチマチですが、みなさんがお持ちのカメラにもついているはずです。
このマークには、あらかじめ決まった色温度が割付けられています。
例えば、管理人の使っているカメラだと・・・・・
電球マーク・・・2850K
蛍光灯・・・・・3800K
晴れ・・・・・・5500K
曇り・・・・・・6500K
日陰・・・・・・7500K といった具合です。
これに対し、実際の光源は・・・・・
朝焼けや夕焼け・・・約2000K~3000K
通常の太陽光・・・・約5000K~6000K
澄み切った青空・・・約6500K
人工光だと・・・・・
電球や蛍光灯(電球色)・・・約3000K
蛍光灯(昼白色)・・・・・・約5000K
蛍光灯(昼光色)・・・・・・約6500K
メーカーやモノによって差が有りますが、概ねこんなところです。
この数値を先ほどの式に当てはめて見ましょう。
「通常の太陽光(仮に5500Kとします)の下で晴れマークにして撮った場合」
5500K-5500K=0
この場合、白いものは白く・・・つまりモノの色が概ねそのまま写ります。
「通常の太陽光の下で電球マークにして撮った場合」
5000K-2850K=2150(つまりプラス)
この場合、写真は青くなります。
また「蛍光灯マークにして撮った場合」
5000K-3800K=1200(これもプラス)
この場合も写真は青く写りますが、電球マークで撮ったときより、光源との色温度差が小さいので電球マークで撮ったときよりは抑えられた青さになります。
次に「電球色の蛍光灯下で晴れマークで撮る」とどうなるでしょうか?
3000K-5500K=-2500K(つまりマイナス)
この場合、写真は赤黄色く写ります。
さらに「カメラを日陰マークにセット」すると・・・
3000K-7500K=-4500K(さらにマイナス)
晴れマークから曇りマークに変えたことで、さらに差分がマイナス側に大きくなりました。
つまり、晴れマークで撮ったときよりももっと赤黄色く写るということになります。
理屈は上記のようになっていますので、上手く撮影に応用していただくと「ホワイトバランスをフィルター代わり」に使えるということです。
例えば・・・・・
夕焼けをオートホワイトバランスにして撮ると、夕焼けの色温度である2000Kに(基本的に)カメラは合わせようとします。
すると光源とカメラのホワイトバランスの設定は近づき、引き算をしても差分が小さくなり(カメラがオートで合わせようとするため)ますので、折角の夕焼けの赤みを失う方向にオートホワイトバランスは作用してしまいます。
この場合、晴れマークや曇りマークにセットして撮ると、差分が大きくなり夕焼けらしい赤みが再現された写真を得ることができます。
これは電球が照明に使われている部屋でも同じで、カメラのホワイトバランスを晴れや曇りにして撮ると、電球らしい温かみのあるイメージを写真上に再現できます。
あ、ストロボは使っちゃだめですよ。(笑)
ストロボは5000Kとか5500Kの光源なので、折角の電球の赤黄色い光を消してしまいますので。
また、逆に・・・・・
澄み切った青空の日に晴れマークで撮ると 「6500K-5500K=1000」 となり、より青く澄んだ感じに表現する事ができます。
こんな感じで上手く使ってくださいね。
カメラによっては、ホワイトバランスに任意の色温度を設定できるものもありますので、お手持ちのカメラの取扱説明書でホワイトバランスのところを見てください。
多くの場合、「晴れマークだと何K」というような情報も書いてありますので必ず参考になるハズです。
取説なんてもんは、こんな時でないと見ないもんなので、「あー、こんなこと書いてあったんか」ってのを体験して、たまには役立ててやってくださいね。
では、3回にわたって書いてきた色温度とホワイトバランスのお話はこれでおしまいです。
長々と失礼いたしました。
またなにかあれば、こんな記事を書くかもしれませんが、基本的にはないと思います。(笑)
今回だけ御容赦いただきますようお願い申し上げます。
お粗末さまでございました・・・・・by 管理人
2014-07-29 01:30
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